landmark_itsukushima_torii[1]

さて、今回のテーマは「広島弁は怖いイメージ!だが女性の広島弁はかわいい方言に変化」です。

2018年6月7日:記事更新有


私は関西出身。しかも、言葉が汚い・怖いというイメージの播州弁を使用する地域で幼少時代を過ごしました。ですが、現在住んでいる地域は広島県です。


広島に引っ越し当初は広島弁は圧があって、怖いイメージだったのですが(今でも男性の型の広島弁は迫力があって怖い)、長年の間住んでみて印象が一気に変化しました。


そこで、実際に広島に住んでわかる、広島弁のあるあるや方言の紹介。そして、実は女性が広島弁を使用すると異常なほどにかわいい方言に変化するんですよ!という内容を実体験と共に紹介していきたいと思います。
money_syakkin_toritate[1]

・広島弁が怖いイメージは何故?


世間一般的に広島弁が怖いイメージは、何故あるのでしょうか?

①映画「仁義なき戦い」の影響


菅原文太さん主演の「仁義なき戦い」は、広島の呉が舞台設定。社会的反響も大きかったこの作品。当時広島弁が流行ったほど、世の中に浸透しました。


その様な任侠ものの作品に使用される広島弁はやっぱり怖い。そういう怖い言葉が広島弁というイメージを持つ人も沢山いるのではないでしょうか。



②広島弁は濁点が多い


広島に住むようになって感じたのが、非常に濁点を多く使用します。一つ一つの広島弁の単語にも濁点を使用するのですが、言葉の始め・接続詞・言葉の終わりにも沢山濁点を使用します。


最も有名で代表的な方言は、「じゃけぇー」ではないでしょうか?誰もが知っている言葉ですが、広島人は老若男女様々な世代で使用します。もしかしたら、広島人が一番使っている広島弁かもしれません。

その様に、至る所で濁点がつく言葉を使用して喋るので、聞いている側は圧が増し、怖いイメージをもつのでしょう。



③広島が舞台の漫画が多い


ヤンキー漫画の「BADBOYS」広島の歴史漫画の「はだしのゲン」など、我々読者の心に響く漫画が広島を舞台に展開されていて、少なからず広島弁に対する我々のイメージへの影響はあるのではないでしょうか?


広島弁が怖いというイメージが世の中に浸透しているのは、上記に挙げた例を筆頭に様々な点から容易に想像が出来ます。


現に、私は広島に長年住み続けていますが、未だにあの迫力のある言葉にちょっと驚くぐらいなので、あまり聞きなれない・馴染みのない人からすると、迫力満点の方言に聞こえることでしょう。


私ごとですが、タクシーと乗用車がぶつかった時、たまたま私はその現場にいました。その際、運転手の両者が広島弁を駆使した罵倒の押収を相手に浴びせている姿を目撃した時は、ちょっとその圧にビビってしまった事もあります。


その当時は、広島って怖い街だなって思ったものでした。正直今でもそこまで広島の印象は変わっていないですが・・・。







・具体的な広島弁の一覧


次に、日常的に使用される広島弁を一覧として紹介していきたいと思います。

■じゃけぇー⇒「だから」


標準語
「だから、言いいましたよね」
広島弁
「じゃけぇー、言うたじゃろー」

最も有名で頻繁に使用している広島弁ではないでしょうか?広島では右見ても左見ても「じゃけぇー」という言葉を使用します。乱用と言ってもいいほど、非常に多様するのです。

相手に強く、「じゃけぇー」と言いたい時。少し怒っている時などは、前に「ほう」という言葉を置き、「ほうじゃけぇーねー」という使い方。過去形では「したけぇーねー」。相槌の場合「ほうじゃねー」など。

「じゃけぇー」には様々な活用方法があり、非常に便利な広島弁です。



■たいぎぃ⇒「めんどくさい」「しんどい」


標準語
「今日の仕事内容はとてもめんどくさい」
広島弁
「今日の仕事内容はぶちたいぎぃ」

「たいぎぃ」は物凄い頻度で使用します。老若男女すべての世代で使用されるのが特徴的。

結構、ネガティブな意味合いが含まれていて、「めんどくさい」「疲れた」「しんどい」「うっとおしい」時などによく使用されてます。

例「マジ、たいぎぃ」「あいつ、たいぎぃわ」等。



■ぶち⇒「とても」


標準語
「このテレビ、とてもおもしろい」
広島弁
「このテレビ、ぶちうける」

広島の焼肉屋で「ぶち」という店舗があるぐらい広島弁として有名です。

どちらかと言うと、年配の方が使用しているイメージが強い広島弁です。あまり最近の若い子は使用しているのを見る機会は、少なくなってきたかもしれません。




■たう⇒「届く」


標準語
「あそこのバケツが届かない」
広島弁
「あっこのバケツ、たわん」

高い所(自分から距離があるところ)に対して、届く・届かないという意味合いで使われることが多いのが、この「たう」「たわん」という方言です。



■たちまち⇒「とりあえず」


標準語
「とりあえずビールで!」
広島弁
「たちまちビールで!」

居酒屋の最初の一杯目であったり、物を動かす時に「たちまち」という言葉をよく使われています。

例「たちまち、こっちに荷物を動かしといてー」などなど。



■はぶてる⇒「ふてくされる」


標準語
「出来ないと、すぐにふてくされてるよね」
広島弁
「出来んかったら、すぐはぶてるんじゃけぇー」

親が子供に使用する機会が多い言葉です。



■わや⇒「めちゃめちゃ」


標準語
「部屋がめちゃくちゃ」
広島弁
「部屋がわや」

「わや」という言葉単体で気持ちを表現する機会も多く、使用例としては「わや!わや!」みたいな感じで使用されます。

ゲーム中とかも「わやわや!」と、表現する事も多々あります。「めちゃめちゃ状態」を意味します。



■~じゃろ⇒「~でしょ」


標準語
「あの人変でしょ」
広島弁
「あの人おかしいじゃろ」

濁点が多く感じるのはこの方言の乱用のタメかもしれません。

「じゃけぇ」「じゃろ」「じゃ」この3大広島言葉の「zya」。


例「じゃけぇ、この前言うたじゃろ?あいつの名前は佐藤じゃ」

「じゃ」ばっかり使われていて変に感じますが、広島の街中は常にこんな感じです。







■あおじ⇒「青あざ」


標準語
「こけて、青あざが出来てしまった」
広島弁
「こけて、あおじが出来てもうた」



■めぼ⇒「ものもらい」


標準語
「あーものもらいが出来ちゃった」
広島弁
「あーめぼが出来てもうた」

関西では「めばちこ」ですね。



■すいばり⇒「木のとげ(小さいもの)」


標準語
「小さなとげが刺さった」
広島弁
「すいばりが刺さった」

私が広島で聞いた方言で始めて聞いた時、どの様な意味なのか、最もわからなかったのが「すいばり」です。

割りばしなどのささくれが刺さった時にも使用ます。



■~しんさい⇒「~しなさい」


標準語
「おもちゃをかたづけなさい」
広島弁
「おもちゃをかたづけんさい」

親が子供に使用する時に使います。

女性がよく使用しているイメージ。

最初は命令形なのかな?と思ったのですが、そうではないらしい。愛情がこもっているとの事です(広島人より)



■ええがに⇒「いい感じ」「程よい」


標準語
「程よい感じに直しといて」
広島弁
「ええがにしといて」

人によっては「えいがに」に変化。


みやすい⇒「簡単」


標準語
「この問題、簡単だね」
広島弁
「この問題、みやすいね」

一般的に「みやすい」の意味と広島弁の「みやすい」の意味では変わってくるので、他県から来た人にとっては、意味を間違えて捉えてしまいそうです。

他にも、「むずかしい」という言葉。

通常なら「この問題は難しい」という使い方ですが、広島では「その体勢むずかしくないですか?」と使用します。意味的には「その体勢辛くないですか?しんどくないですか?」

関西でも同じような使い方はしますが、他県の人からですと、なかなか聞きなれない言葉の使い方かもしれません。



いけん⇒「駄目」


標準語
「その方法は駄目でしょ」
広島弁
「その方法はいけんでしょー」



■かばちをたれる⇒「文句を言う」


標準語
「お前、文句言うなや」
広島弁
「お前、かばちたれんなや」

「カバチタレ!」というドラマもありました。実は広島弁なのです。



■はがええ⇒「ムカつく」「悔しい」


標準語
「あの人、とてもムカつく」
広島弁
「あいつ、ぶちはがええ」
valentine_watasu_student[2]

・広島弁は女性が使用するとかわいい


広島弁は非常に怖いイメージはあるのですが、それは男性が使用する際のイメージです。この広島弁を女性が話すと、非常にかわいく感じるのです。


男性と女性が使用する広島弁のギャップが非常に強く、実際聞いてみると男性陣はイチコロなのではないでしょうか?


実際に上記で挙げた広島弁の中から抜粋して、女性が使用するとこの様な言葉になる。というものを紹介していきたいと思います。最大限に、その時の状況を妄想してみて下さい。

「どうしてもあの上にある鞄がたわんーじゃけぇーゴメンけど取ってくれん?」

「いけんわーもしかしたら〇〇君の事好きになってしまったかも。じぇけぇー付き合ってくれん?」

「なんでじゃろーはぶてて電話にでやせん」


どうでしょうか?


確かに女性が喋る広島弁がかわいいと評判になるのもわかる気がします。


特に最近ではカープファンの女性が多く、「カープ女子」という新たなジャンルで、テレビなどのメディアに頻繁に取り上げられています。「カープ女子」は、もう全国区並に有名なのではないでしょうか。


実際、カープの試合がある日は広島の街中はユニフォームを着た人がかなりの割合でいます。広島駅(球場)に向かう路面電車などは、カープのユニフォームを着ている人達で溢れかえってますからね。


そんなカープのユニフォームを着た女の子達に、上記の様な広島弁を言われたら、かわいいと思う人も結構多いはず。ま、私がその様に思っちゃいます。


ユニフォーム姿と広島弁のダブルパンチでKO間違いなしです!







・さいごに


広島弁は、怖いとかわいいの両面があり、非常に魅力的な方言です。


実際、方言の中で怖い・かわいいランキングでも、常に上位に位置しているのが広島弁。


個人的には、濁点が多いランキング・「じゃ」使用の方言ランキングも上位に入ってくるのではないのかな?と思っています。ってか、「じゃ」の使用率は間違いなく一番ではないでしょうか。


広島に行く際は、観光地だけでなく、是非街中の言葉に耳を傾けて様々な広島弁を楽しんでください!


「関連記事」⇒広島の汁なし担々麺の美味しいおすすめ店を厳選紹介!中毒性抜群
スポンサーリンク